■「歯は老化しない」
当院ではまず来院された時20〜30分ほど患者さんのお話を聞くことにしております。 中でも「もう年ですから・・・」とあきらめ顔で苦笑なさる方が少なくありません。
歯を失うのは、本当に老化が原因でしょうか?
「歯は老化しない」と言ったらあなたは信じますか?
信じようが信じまいが、結論は「歯は老化しない」のです。もしあなたが歯を失うとしたら、その原因のほとんどが、
虫歯と歯槽膿漏と思って頂いていいでしょう。
ではこの病気の原因はなんでしょう?前回、自分のお口の中の細菌を見て腰を抜かさんばかりに驚く人も多いという
話をさせていただきました。虫歯と歯槽膿漏は実はあの口腔内細菌によって発病する、れっきとした感染症なのです。
細菌による感染症という意味ではインフルエンザやエイズ、炭素菌とすら変わるところはありません。(「たかが虫歯」と侮っていらっしゃる方はいませんか!)
さて、細菌と戦いによって人類は多くの病気を克服してきました。たとえば天然痘は根絶され、コレラ、赤痢、チフス
なども今や日本では発病しません。
虫歯や歯槽膿漏はどうでしょう。実は日本を除く先進国では既に驚くほど減少しています。その結果として歯学部の
閉鎖や定員削減という事態になっている国も多いのです。当院を手伝ってくれている先生が2年ほど前、欧米の大学の
歯学部を1年間にわたり視察してきましたが、その現象にはかなりショックを受けたと言います。
我々歯科医師にとっては少々心配ですが(?)、患者の皆様にとって、こんなに
有難い話は無いと思います。では、その為にどうしたらいいか?私達日本人の課題はなんなのかー 具体的にはまた
後日お話することにします。
話を元に戻すと、くどいようですが虫歯や歯槽膿漏は感染症だからこそ「予防」可能であり、年をとっても歯は失われる
ことなく立派に機能する筈です。
考えてみましょう。
野生の動物が歯を失えば、即ち死を意味します。しかしそれは、ほとんどの場合負傷に限られます。つまり「生」の必須条件
として生物たるもの生きている間は自分の歯で噛めるように、本来出来ている筈です。
虫歯や歯槽膿漏が「文明病」といわれるゆえんもこの辺にあります。人間だって動物。老化で髪の毛が失われるとは根本的に違うことがお分かりいただけたでしょうか?
神奈川県中小企業経営者協会発行「中経協会報」 健康歳時記より抜粋
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